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展覧会主旨

1年前、アーツサポート関西から「アイドマ寄金」による10万円の助成金に採用されたという通知が届いた。しかし、その時の私たちは、すでに展覧会をする場所も企画も一度なくなっていた状況であった。何もない私たちは、この10万円について考えることから始めようとした。

現在の状況では、アーティストが活動をしていくために助成金を含め様々な形で支援が行われている。けれども、その支援の形は本当にアーティストや、美術館やギャラリーが自分たちの力で生きていくためのものなのだろうか?

私たちは、この展覧会において助成金を金銭的な意味で「使わない」ということを選んだ。私たちはこの10万円を、これからのアーティストが自分たちの力で生きていく方法を考えるために「使った」。そしてきっとそれは、これからもずっと「使い」続けることができる。この展覧会は10万円と一緒にグルグルと回り続けた私たちの1年間の軌跡である。

 

本田 耕人

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